Road to Early Retirement ~早期退職への道~

早期退職を考え始めた50代半ばのおっさんの日記 / コロナウィルスの影響で失業後、再就職。2年後に役職解任

Helpless…映画『家族を想うとき (Sorry We Missed You)』の感想 ※ネタバレが嫌な方は読まないでね。

先週の水曜日に会社帰りに『家族を想うとき』という映画を見てきました。

longride.jp

夫は個人事業主として宅配便のドライバー、妻は介護の仕事をしながら自分たちのマイホームを夢見て奮闘する家族の話です。ネタバレになるといけないので感想だけ書いておきます。

映画を見終わって思ったのは”Helpless"(救いようの無い)、この一言につきます。

最近自分はYouTubeふっきーさんやごーしんさんの動画を見て、「しがらみなく、自由に仕事できるっていいよなー」と軽急便のドライバーをやることを考えていました(今も考えています)。ただ、この映画を見るとそんな気持ちが急速にしぼむ位落ち込みます。

映画のエンドロールで「匿名で取材に協力してくれたデリバリー・ドライバーに感謝する」といった文言がでてきます。映画の中で主人公の旦那さんに降りかかる災難はかなり悲惨ですが、実際にあったことをベースに物語が作られていると感じます。

映画としては「こんな終わり方でいいのか?」「続編でハッピーな結末を見せるということか?」と考えてしまいますが、監督のケン・ローチは非情なまでの現実、社会の病理を突きつけてきます。この映画に出てくる登場人物に悪い人、間違ったことを行っている人は一人も出てきません。しかし、誰も幸せそうでないのが気持ちを重たくさせています。

予告編では「美しく力強い家族の絆」という紹介があります。『家族を想うとき』という心地良い響きから心の安寧を求めてこの映画は見ないで下さい。