Road to Early Retirement ~早期退職への道~

早期退職を考え始めた50代半ばのおっさんの日記 / コロナウィルスの影響で失業後、再就職。2年後に役職解任

社会の闇は深い 〜 映画『東京自転車節』の感想

 

f:id:Ex44f3UJ:20210724115917p:plain

 

水曜日から連休に入りましたが、昨日の午前中は性懲りもなく、遅れを取り戻そうとなんとなく仕事を始めてしまいました。おおよそ2時間ほど、仕事を終えた時に妻から「この映画みてくれば」と、Messengerに映画館のリンクが送られてきました。

tokyo-jitensya-bushi.com

相変わらず、仕事への意欲が上がらない状態で連休を迎えましたが、こういう時は(1)一発奮起して、頑張って仕事の遅れを取り戻す(2)仕事は忘れてリラックスするの2択です。仕事の遅れを取り戻しておかないと連休明けに大変になることはわかりつつ、気分を変えるために映画を見ることにしました。

上映しているのは東中野ポレポレ東中野というミニシアターです。映画の内容は若き映画監督がコロナの影響で地元山梨での仕事を失ったので、上京しUber Eatsのデリバリーで日銭を稼ぐセルフドキュメンタリーです。

ドキュメンタリーなので、特にストーリーにオチがある訳ではないので感じることは観た人それぞれだと思います。私はUber Eatsのデリバリーについては経験済なので、主人公(=監督さん)に降りかかるデリバリーに関する不条理に特に驚くことはなかったのですが、日本全体、社会全体に広がっている不条理について思うところがありました。それは、貧富格差の拡大、会社組織に依存しない働き方の広がり、Z世代の将来の不透明さ等々です。

それでも、監督さん(青柳拓さん)の明るさ、若さ、人懐っこそうな性格から『家族を想うとき』を観た後のような絶望感、突き放された感はありませんでした。

retire55.hatenablog.com

ちなみに『家族を想うとき』のケン・ローンチ監督の話もこの映画の中で出てきます。上映後、青柳監督が壇上にあがって、舞台挨拶的なものが10分位ありました。50代半ばのおっさんからすると未来がある青年に見えます。しかし、映画の中で描写されている青柳監督、高校時代の友人の将来は必ずしも光り輝いて見えず、もがき苦しんでいます。その辺に社会の闇を感じましたし、こういう社会にしてしまったことに我々大人の責任があるのかなとも感じました。

映画の中で安倍前首相が緊急事態宣言を解除する場面があります。当時(2020年6月頃)は都内で200人の新規感染者で大騒ぎしていましたが、今や2,000人近いレベルに高止まってしまっています。ワクチン接種が進んでいるにも関わらずです。そして昨日は東京オリンピックの開幕日。自分にとっては今後の生き方を考えさせられるなんとも象徴的な一日になりました。

(了)